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指先には頭脳、目

今日も朝から勉強会へ。
少しでもよい指導が出来るよう、生徒さんに還元できるようにと、時間があればあちこちに出向いています。
今日は脱力奏法講座でした。
一口に脱力と言っても、イカやタコのように全てがぐにゃぐにゃだと鍵盤に指先を載せて音を出す事は不可能です。
しかし、その音を出すために指の使い方、身体の使い方を間違って覚えて力を込めていれば、音は出ますが良い音、響きは生まれないのです。力んだ状態で豊かな響きは生まれませんし、身体が硬い為にどこかを痛めてしまうかもしれません。
自然な奏法は指先の支えから生まれます。
私も過去に間違った奏法のままで教わり、これを直すのに10年以上かかりました。
改善している過程でどうしても弾くことを最優先する場面に出くわしますので、変なクセを持ち出さないと弾けなくなるのです。
年齢が低いうちは改善の余地がありますが、歳を重ねる毎に時間が二乗されていきます。
間違った方法でやると、むこう20年苦労すると仰られた先生がいらっしゃいますが、まさにその通りだと思います。
楽譜を通して、作曲家が遺したメッセージを読み取り、感じるものを響きにして表現する、これが演奏芸術です。
出た音は録音しない限り残りませんが、私達は残らない残響の為に、ありとあらゆる知識や感性、身体能力を無限に引き出す事に命を掛けて居るわけです。
そこに感動があるか否かは、どれだけ一生懸命にやったか?にかかります。
こう思うと、音楽は素晴らしいものだと心から思います。
生徒さんにも是非この過程を体得していることを知ってもらいたいですし、いつか自分で感動を発見して貰いたいなと思いつつレッスンをしています。

安佐北区 ピアノ教室 可部 長西 純子ピアノ教室