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調性によって感じる印象

音楽を聴くと元気になったり、悲しくなったりするものですが、歌の曲だと歌詞にも気持ちが左右されます。

しかし、言葉のない音楽の場合、調性で全体的な雰囲気を感じます。明るい曲だな、太陽が燦々と輝いているような、とか、大地に生い茂る緑色の草原みたい、とか、灰色の雨が降っているヨーロッパの石畳、、、、など。

バッハは当時の楽器の制約もあり、ハ長調の作品をたくさん書きましたが、現代に至っては無調の音楽に扉が開かれています。

先だって、演奏会用プログラムを構築している時に選んだ作品がヘ長調が殆どの選曲になってしまって、慌てて組み替えた事がありました。

私は何故かフラット系の作品に惹かれます。変イ長調、へ長調、変ロ長調がベスト3に入り、変ホ長調、、あとはそこまで。でしょうか。

色聴について一時期調べていたのですが、調性感というのは、ある程度楽曲の雰囲気に左右されるものと結論付けてから、調性感と色についてはイメージ先行があると思っています。

ヘ長調の有名な曲、例えばベートーヴェンのシンフォニーの田園がヘ長調です。田園というネーミングから、ヘ長調、田園、葉の生い茂る黄緑色の大地、みたいなイメージが連鎖的に湧きます。だから、ヘ長調は黄緑色?かというと、アントン・ルビンシテインのヘ長のメロディという作品がありますが、こちらは拡大していく奥行きのあるスピード感も感じます。この曲には色のイメージが湧きにくいです。温かみは感じますが何色でしょうか?ふかふかの毛布みたいな。ベージュかな。

また、シューマンの子供の情景から、トロイメライはヘ長調ですが、非常に温かみを感じますので、寒色の黄緑色というよりは、香ばしい香りや、くすんだオレンジ色のようなイメージが湧きます。

音に対する色と、調性に対する色彩感は、必ずしも一致しない。学術的に色聴や共感覚は研究されていますが、興味深い分野です。

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