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再再放送ないかな

先日、もう一つのショパンコンクールという調律師の立場からの、静かなるメラメラした闘いのドキュメンタリーがNHKで再放送されました。
これは前からカレンダーに録画予約‼︎と書き込み、見るのをとても楽しみにしておりましたのに…
なんと、、、放送の合間にニュースが入って、何故かうちのはそれで録画が終わってしまっていたのです。
うわーん。
前半部分だけでも面白かったですが、後半も見たかったです。
調律師の立場からの映像は、コンクールがF-1のレースのようでした。
楽器の進化も目覚ましく、まだ新興メーカーのファツィオリが公式ピアノの楽器選定の4台の中に入っている事も、目を見張る事でした。
ヤマハ、カワイ、スタインウェイ、ファツィオリの4台から、ショパンコンクールのコンテスタントは好きなメーカーを選ぶことが出来ます。
日本のピアノメーカーが2社常連なのも凄い事なのですが、ファツィオリはイタリア生まれの弱冠34年目なのです。
しかし、その楽器のクオリティはスタインウェイを凌ぎます。
私はイタリアのコンクールでファツィオリを初めて弾きましたが、今迄にない感触のピアノで、なんだこれ⁇というのが率直な感想でした。これは感嘆した訳ではありません。
コンクール会場にファツィオリのフルコンが2台あって、試弾して好きな方を選ぶことが出来ました。
一台は明らかにタッチが重く、コントロールが難しくて音の立ち上がりが押さえられた様な、調整不足かと思うくらい弾きにくく重々しいピアノでした。モコモコ、ぼたぼた、という様な感じです。
もう一台は明るく、タッチも軽めで万能型、楽器も鳴るし、ある程度やりたい表現に応えてくれる感じです。
それも、こちらの方が軽めでマシだ、という程度で、音色にバラツキがあり、今迄に感じた事のない感触に、調律してあるのかな⁇と思う位、楽器の良さが分かりませんでした。
思えば、今迄に感じた事のない感触こそ、その楽器の持つ個性であり、スタインウェイやヤマハにはない確固たる信念がファツィオリにはあった訳です。
カワイには独自の薫りがあって、最近のシゲルカワイシリーズはその素晴らしさに圧倒されて、すっかり魅せられています。
話は番組に戻りますが、ショパンコンクールに持ち込まれたあの素晴らしいファツィオリ、聴いてみたかったです。

安佐北区 ピアノ教室 可部 長西純子ピアノ教室