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ピアノはいつから始めても良い

大人ピアノ部の続きです。
前回から随分とびとびの内容になりましたが、今日ご紹介するMさんはうちに来られてから10年くらいになります。
子供の頃からピアノは習っておられ、大人になってからレッスンを再開されました。
ピアノを習いたいなと思って先生探しをしていたのですが、この先生が良さそうでは⁇と私を発見してくれたのが、彼女のお姉さんだそうです。
昔のホームページを見て問い合わせて下さいました。
初めての印象は透明感のある人、でしたが、今も変わらず非常に努力家で、とても素直な性格の持ち主です。演奏を聴いた時は、音大生並みに良く出来る、というのか、音大生で無くてもこんなに出来る、というのか、びっくりした事です。
基礎的なことに問題が無く、指が良く回る上に譜読みが早い。レッスンでは音楽を創る上での大事な部分を深く掘り下げて行きます。
彼女には早い時期からコンクールを勧めました。私とのレッスンだけではなく、外の世界で揉まれることによって、持っている音楽が変わるのではないかと期待しての挑戦でしたが、小手調べのつもりがどれも予選をどんどんクリアして全国大会まで行ってしまいます。こうして何度も本番の舞台を踏むことによって、緊張と付き合う方法や、いつ何時でもベストが尽くせる様に整える方法を身につけて行きました。
毎年出ていたコンクールも全国大会では高位に及ばずでしたので、そろそろ上位入賞目指して、一旦こちらは卒業しようか、と発破をかけて送り出したら、2位になりましたと報告がありました。
しかし、Mちゃんが何故2位で、1位との差は何であろうか?と考えた時に、一位とは絶対王者であり、2位とは何かの差があった訳です。
音楽は最終的には自分の納得するものを追い求めて、深く探求する訳ですから、これから長い人生の中で、呼吸をする様に音楽と関わり合って、最高の、最上の演奏が出来て、ああピアノが自分の人生の近くにあって良かったなと心から思えると、それが一番良いのです。
コンクールという闘いの場面では順位が付きますが、結果以上にその道程に意義があります。やった人でないと分からないものがあるのです。なので、どうかな⁇と思えば生徒さんには受けてみる⁇と勧めてみます。別に受けなくても良いのです。ものは試しです。
Mさんは出産前後はしばらくお休みがありましたが、再びマイペースでピアノを楽しんでいます。今年はコンクールから離れて室内楽に挑戦して貰います。メンデルスゾーンの一番はピアニスティックな作品で、とても美しく険しい山ですが、新たな境地を切り拓いて欲しいと思います。
どんな音楽が出来上がるか楽しみです。
今年は大人の生徒さんだけの発表会を小さなサロンで行なう予定です。
面白い会にして行きたいです。やってみたいなと思った方がいらっしゃれば、是非ご一緒しましょう。

安佐北区 ピアノ教室 可部 長西純子ピアノ教室