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バスに揺られて

木曜日はカワイ広島での講習会があり、初めてコンサートサロンパーチェに脚を踏み入れました。
ここには、ピカピカのSK-7があるのです。
うわー素晴らしいと見惚れていたら、長西先生、是非弾いてみて、と勧めて下さり、こんなラッキーは無いと大喜びで触らせて頂きました。
その堂々たる存在感も際立っていますが、今迄経験したピアノとは別の、確固たるステージを持った凛とした個性のあるピアノでした。
正直言うと、カワイのピアノはタッチが重く反応が遅く、打鍵のコントロールがし辛く音色の輝きがなく、響きが鈍くて魅力を感じることが無いという、私の中では残念な印象しかなかったのですが、SKは突き抜けた感じでした。
痺れました。
ここ3年くらい、学生時代からヨーロッパ遊学で弾き潰してしまった方の楽器をそろそろ手離したいと、あちらこちらで試弾させて頂いてジプシーをしていますが、弾けば弾く程迷いが生じるのです。なにか決定的な足りないものがあるのを感じて、最近はその熱も醒めていました。
しかし、このシリーズはなんて伸びやかな音と底知れぬ表現の幅を持っているのでしょうか。すっかりベクトルが傾いてしまいました。
ただ、良いものというのは、それなりに…それなりであり、庶民には手の届かない贅沢な勿体無い楽器です。
何に妥協するか、という究極の選択を突きつけられるまで、さすらい人は楽器を試弾させて頂くのでした。
こんな感じでは、今生でもう楽器は買い換えられないかもしれません。
高嶺の花なのでした。

安佐北区 ピアノ教室 可部 長西純子ピアノ教室