音を磨くとは

音楽という、耳で聴いて心に届ける芸術は儚いものでもあります。
音は瞬間に放たれて消えて行くのです。
何が残るかというと、その時に受けた印象、強烈な感動。これが思い出すたびに、あの演奏はすごかったなぁ……と心に残る、記憶に残るものです。
同じものは再現出来ないので、その演奏に触れることが出来れば幸運と言うでしょう。
音には、その人の生き様や人生全てが出ます。どんな音を紡ぐかは、その人がどこまでストイックに至上を追求出来るのか、また洞察力の深さにも関わります。
その音を聴き分ける耳も鋭敏で繊細、深く研ぎ澄まされていなければ、感動は生まれません。
楽譜を深く読み、奏でる音楽を練り上げて磨く。毎日毎日同じことを繰り返し、形にするには、気の遠くなる様な時間と労力が要ります。
ゆっくり集中して練習するとは、このことかと腑に落ちた気がしました。
いつも、出す音に責任を持って音楽を作り出しましょう。

安佐北区 ピアノ教室 可部 長西 純子ピアノ教室