左手も是非

今日は暑くも風があって乾燥した空気でしたので快適に過ごせたような気がします。みなさまはいかがお過ごしでしたでしょうか?
先日のレッスンで、右手小指を骨折してしまった生徒さんのレッスンをしました。親指でしたら鉛筆も握れずに不便だったと思いますが、小指だと他の4指は使えるので未だ良かったのかなと思いました。こう考えると、握る事が出来ないと本当に不便ですね。骨折した生徒さんは右手が利き手でしたので、左手を鍛えるチャンスだよという話をして左手だけ練習しました。
私が大学院2年生の冬休みに、右手親指の関節包が破れてしまって親指が使えなくなったことがあります。この時は絶体絶命でした。修了試験を控えて1時間のリサイタルをしなければならないのです。それも1月の25あたりだったと思いますが、一か月前の12月末にけがをしました。そのうえ、もっと悪い事に師事していた先生がとてもお忙しい身で、レッスンがしばらく飛んでしまった最中でした。まとめて聴いて頂いたのが12月頭だったと思います。リストのソナタの他にベートーヴェンのソナタ、ラヴェルの水の戯れをプログラミングしていましたが、ベートーヴェンとラヴェルはレッスンで聴いて頂いていなかったのです。リストのソナタは30分もかかるので、一回通して弾くと1時間のレッスンの内の半分は通し弾きです。時間がちっとも足りない上に怪我で弾けなくなりました。。もう絶対に間に合わない。これは修了試験に間に合わない・・3週間ギブスを外さないように言われた上、曲が全く仕上がっていないのです。弾きこんでいるかという前の状態でした。絶望の淵を彷徨っていた時に、貴方がもし右利きなら、左手だけの練習に特化するのはこの上ないラッキーですと言われたのでした。この時ほど無我夢中で、祈りながら生活したことはありません。
この時の経験を思い出しながら、生徒さんに”今あなたが左手だけの練習が出来るのは本当にラッキーな事なんだよ”と話して左手だけの練習を一緒にしました。左手だけのピアノ作品はたくさんありますが、右手だけの作品は殆どないのです。ピアノにおける左手の役割ほど重要なものはありません。右手が使えるようになるまで、しっかりと左手の特訓をしましょうね。少しでも響いてくれていると嬉しいです。

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