練習って何?

昨日も訃報が飛び込んできました。ピアニストの宮沢明子さんがお亡くなりになられたとのこと。ご冥福を心よりお祈り申し上げます。インパクトのある独特の風貌と感性で、ずばすばと深く鋭く愛情深く指摘をされていました。広島にもよく足を運ばれていていました。先日お亡くなりになられましたデムス先生もそうでしたが、手が分厚くて、指が太かったです。ほっこりとした肉厚の手をお持ちで、素晴らしいアーティストでした。

話は変わりますが、練習って何のためにするのでしょうか。練習って何でしょうか。

練習とは、学問、技芸などを、繰り返して習う事。転じて、本式にする前に、それがうまくいくように試しにすること。とあります。ブリタニカ国際大百科事典 小項目辞典の解説には、特定の行動をより能率的に行うために、あるいは特定の習慣を形成するために一定の行動を反復して行うこと。とあります。

他の出典をみましても、技能技芸の習得のために繰り返し、反復し、という言葉が必ず入っています。そう、練習とは反復、繰り返し、継続、技能、技芸、の習得をするために行います。ピアノには必ず付きものの練習です。避けて通れません。練習をめぐって、生徒さんと先生、もしくは親御さんと生徒さん、のバトルも生じます。これも・・避けては通れません。いつかは通るであろう道。通らない人もいるでしょうが、ピアノ存続の一つの物差しにもなるものです。

練習に関しては、計画を立てて毎日少しずつコツコツと、それを継続させることを初めにお話していますが、なかなかうまく運ばないのが現状です。学校は毎日ありますから宿題もやっていかねばなりませんが、ピアノは週に一度。それがお休みが入ったりすると緊張感は伸びてしまいます。一度たるんでしまうと締めなおすのもなかなか労力のいることでして、ガミガミ言わなければしないというお話をよく聞きます。私も同じように我が子に言ってしまいます。つい言ってしまうのです。ガミガミ言ってさせると、ガミガミ言わないとしなくなる。次はもっと強くガミガミガミガミ言わないといけなくなる。ガミガミの連続です。そのうちガミガミ言ったって効かなくなるので最終手段も出てくる。練習しないならやめてしまいなさいと。当然そう言葉に出てきますよね。練習はなぜするのか。子供は分かっているけど行動に移せない。宿題とピアノの順番をひっくり返すのも難しい子もいます。ルーティンを崩せないのです。さて、このサイクルをどうしましょうか。練習しないという手段を受け入れるという事は先日のブログでもご紹介しました。しかし、それは先生の練習室で7時間弾きこもる事が出来る子で、正攻法でダメなら真逆を突ける度量のある指導者と我が子の性格を理解した親御さんでした。その驚きの話を聞いた感想は、やはりアプローチ次第ではないかという事でした。

練習しないんです、という親御さんからのお話に対しては、やはり、練習の意義と目的を生徒さんに伝える、それから間違った練習の仕方をしていないか、よく聞き取りをします。練習はピアノを弾き続ける(ある一定の時間音を出し続ける)事ではありませんので、集中力を持って出来る事をこなす事からやり直します。ソルフェージュのリズムを暗譜する、短いフレーズを歌って暗譜するなどは大事な事です。あとは、そんなに毎日練習しなくていいよ、一日おきはしましょうなどと伝えると、途端に力が抜けてペースに乗る子もいます。周期的に表れる壁には、よく話を聞いて原因を探る事も大事です。私も日々勉強になります。

 

 

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