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継続出来る人は強い

第156回直木賞受賞作の『蜜蜂と遠雷』、半分まで読み進めました。

以前ほど本を読まなくなり、(ネットが普及して活字離れした様な気がします)読み始めても半分くらいしかゴールに到達しない本が増えました。読む本に魅力が無い訳でも無いし、興味があって手に入れた財産なのですが、積ん読ばかりで勿体ないです。

要は継続して読む時間を捻出できないのと、隙間時間にスマホを見るからと、活字を追う集中力が無くなったのかなと思っています。

しかし、この本は経験した世界が書かれている事もありますが、言語化された内容に共感します。面白い、時々心揺さぶられて涙が出ます。

私も修士課程を修めた後は、留学か博士課程に進学したいと青写真を描いていましたが、いつまでもスネをかじる訳には行かず、切り拓く方向の一つに国際コンクールでの受賞歴を作る、という選択肢を師から提示されました。

その時は目の前にぱあっと光明が射した様な道筋が開けて、再びがむしゃらに練習の日々を邁進しました。2時間近いプログラムの構築、うち一曲はコンチェルトがあり、半年サイクルでプログラムを作り上げる為に綿密な計画を立てて、毎日をバイトと練習時間に当てて生活していました。

実際に国際コンクールに出てみると、同じ様に賞を獲る為に生活しているプロフェッショナルばかりで、現場のシビアさに唖然としたものです。しかも日本からわざわざ参戦するのと、ヨーロッパを基盤にコンクールを渡り歩いている留学生や、ロシアの人々に比べたら私はヒヨコでした。
コンクールで知り合った友人は今も交流があり、その不思議な縁に感謝しています。

今も連絡を取り合うパリ在住の友人は、あっちこっちのコンクールをヒッチハイクの様に渡り歩いていましたが、かすりもせずでした。(私も同じ)

でも一次予選敗退の山を築いても、年齢制限ギリギリまで彼女はコンクールを受け続けたら、最初は引っかからなかった一次予選を通過する様になって、もう最長老ですよ年齢で二次予選に残る様になったのです。やっと二次予選ですが、期限付きチャレンジで終わった私に比べたら、根気強く続けただけ結果が付いてくる様になったのです。10年近くの歳月をかけての事ですが、続ける人が残る、続けられる人は強い、という事を教えられました。

スキージャンプの高梨沙羅選手は、強さの秘訣を保育園児に問われた時に、

この競技が好きだからなのと、いい成績が出ない悪い時も絶対に諦めないから、と答えたそうです。素晴らしいですね。

音楽も同じなのです。

いい時も悪い時もある。それも音楽なのです。悪い時に手折るのは簡単ですが、一つの道程として、それも経験して貰いたい。いろんな風景が見れます。

それが音楽なのです。

みんな応援してるよ〜。
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