セレーニョへ

ローマのフィウミチーノ空港に到着したのは夜でした。今回向かうセレーニョはミラノ近郊でしたが、ミラノの空港は2つあり、マルペンサ空港は郊外にあって移動が大変そうだという判断をして、より近いリナーテ空港に着く便を選びました。結果同日の乗り継ぎが出来なくなり、そこでローマで一泊して翌朝一番の飛行機で発つことにしました。
ぶっ続けの移動が疲労困憊になるのは経験済みです。
タイトなスケジュールでないのと、せかせかした空気の無いイタリアに、気持ちもほぐれ余裕が生まれました。空港にホテル行きのバスが待っていてくれました。土地の空気というのか、イタリアは温かく明るく楽天的というのか、ポルトガルやフランスにはないカラーがあります。
真っ直ぐに部屋に入って、お風呂に入りました。こぢんまりした清潔な部屋で、アメニティも充実しています。よく見たら星が4つ付いています。空港に近いホテルに拘ったら、こちらが一番近かったのです。お値段も割り増し感がありましたが、コンクール中に安ホテルに投宿するので唯一の贅沢にと自分に言い訳をして思い切りました。
翌朝は早朝にまた空港に戻り、8時くらいのミラノ行きに乗りました。リナーテ空港には、コンクール事務局が車でお迎えに来る、というメールを受け取っていました。
到着ロビーで、画用紙に私の名前をいっぱいに書いて手を振っている、ちゃきちゃきした美人の女性二人が出迎えてくれました。元気いっぱいの彼女達はテキパキと私の荷物を運んで行き、取り残された私は事務局って若い人なんだ…と、意表を突かれてびっくりしていました。ボランティアの学生がいるのを知ったのは、コンクールの終わり頃でした。

安佐北区 ピアノ教室 可部 長西 純子ピアノ教室