パリ珍道中 ④

オルセー美術館で朝から夕方まで過ごしましたが、ランチは取らなかったのでした。
外に出たらすっかり夕刻です。ルソーの衝撃的な絵にはすっかり腑抜けになりました。
たくさんの名画で眼も福福して異次元で過ごした気分でしたが、外の空気に当たってポンヌフを渡り、ルーブルを背にてくてくシャンゼリゼを目指して歩いていたら、どんどん現実に近付いて急にお腹がぐううと。待ち合わせ場所がセフォラでしたので、そのお隣のカフェで一休みすることにしました。
カフェ・オ・レにしてバゲットでも…とメニューに目を走らせたら、、高い。今迄、ポルトガル価格で毎日エスプレッソを楽しんでいたので、目を疑いました。
エスプレッソが50セントだったのが、ここに来ていきなり3ユーロだったか、4ユーロだったか…やっぱりバゲットやめとこうかな。急に涙目になります。でも水を頼んでも安くないのです。しかも、水では以前ウィーンに滞在した時に非常に恥ずかしい失敗をしていて、カフェを諦めて水を頼むのが気が引けました。
そんな逡巡をしていたら、ギャルソンがすすすーと寄って来たので、勢い余ってバゲットとカフェ・オ・レを頼んでしまいました。
財布が一気に軽くなります。
味わう事が出来ないまま、熱々のカフェ・オ・レを飲んで舌を火傷して、格好良いカフェタイムとは程遠い時間を過ごしました。
それから、後輩が待ち合わせ時間から1時間近く超過して現れて、トイレに行きたくともはぐれるのが怖くてジリジリ待っていて、すっかりくたびれ果ててしまいました。
室内楽の合わせが長引いたそうです。
一人で行動している時は、それなりに危機感と責任感を持って動いていましたが、パリでは旧知の後輩が居るという安心感が、頼る気分満載になってトイレすら行けないという事態になっていました。
音楽院のお友達も加わり、6人の日本人グループでギャラリーラファイエットまでメトロで移動することになりました。

安佐北区 ピアノ教室 可部 長西 純子ピアノ教室